Facebookは2004年、当時ハーバード大学の学生だったマーク・ザッカーバーグ氏とその同級生だったエドゥアルド・サベリン氏によって「The facebook」の名前でスタートしました。
2020年時点において、Googleと肩を並べる世界最大の広告企業であるFacebookですが、創業当時から広告による収益に目を向けていたことがわかる「2004年のFacebook広告資料」が公開されています。
How Eduardo Saverin sold Facebook ads in 2004 – Digiday
https://digiday.com/media/how-eduardo-saverin-sold-facebook-ads-in-2004/
サベリン氏は大学1年目でザッカーバーグ氏に出会い、2年目にハーバード大学の学生が交流を図るための「Thefacebook」の共同設立者となり、最高財務責任者(CFO)としての役割を果たしました。
サベリン氏はThefacebookが公開された後すぐに広告を売るためにニューヨークに飛んでおり、そこでサベリン氏と会った人物の一人が、当時のThefacebookの広告資料を保存していたとのこと。
ニュースサイトのDigidayではこの資料を入手し、ネットに公開しています。
2020年におけるFacebookの広告は、知人や友人のアクションを通じて広告が配信されるソーシャルアドを広告主に提供していますが、当時のThefacebookはネット広告業界団体Interactive Advertising Bureau(IAB)が標準とする広告ユニットを利用していました。一方でサベリン氏は、2020年時点のFacebookと同様に、性的指向や学生寮ごとにターゲットを定められることを強調していたとのこと。
これが広告資料の表紙。「授業はスキップされ、勉強は無視される。学生たちはコンピューターの前で何時間も夢中になっている。Thefacebookはキャンパス内で大成功を収めていた」と大学新聞の中の一文が記されています。
「Thefacebookとは何か?」というページには、Thefacebookがユーザーにどう見えているのかという当時のスクリーンショットと、ページ上に表示される要素の説明、サービスの仕組みの概要が示されています。大学生向けのSNSだったため、当時はユーザーの「学科の情報」も登録され、自動的に「ユーザーの授業スケジュール」が構築されるようになっていたようです。
以下の画像では、右側にユーザーが選択した学科の授業スケジュールが表示されています。また、ページ上には学内の「ランダムな人々」「同じ学科を選択した人」が表示されるほか、アドバンスド検索も可能だったとのこと。
2004年2月4日にハーバード大学でリリースされたThefacebookが、4月までの2カ月間で有名大学を含む20大学にまで広がっていったことも示されています。
ユーザー7万人のうち、アイビー・リーグが55%、それ以外の大学が45%。属性は学生が87%で卒業生が11%、教授陣やスタッフが2%で、性別は男性48%、女性52%と、わずかに女性が多い構成となっています。大学生向けSNSとあって92%が18~24歳という年齢層です。
「オンラインマーケティングサービス」というページでは、バナー広告、コンテンツ連動型広告、リンク広告の提供を行っていることのほか、大学・学位・専門分野・学年・居住・年齢・性別・性的指向・生まれ都市/州/郵便番号・人間関係と好み・興味・在籍クラブと職業・政治的な傾向・学内の友人数・サイトの閲覧状況といったパラメーターでターゲティングが行えることが示されています。
最後にサベリン氏の連絡先が書かれていました。
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