大学でクラスター発生の可能性 京都産業大の学生8人が新型コロナ感染

大学でクラスター発生の可能性 京都産業大の学生8人が新型コロナ感染 エンタメ

 京都市と京都府、京都産業大は29日、ヨーロッパの卒業旅行から帰国した市在住の同大学4年生と、卒業旅行に同行した別の学生の卒業祝賀会に出席した市在住3人、井手町在住1人の、いずれも20代男性の同大学生計5人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。

ほかにも、発熱などの症状のある学生ら13人を含む濃厚接触者が市内外で47人おり、「府内初のクラスター(感染者集団)発生の可能性が高い」としている。

 帰国した学生は、同大学4年の4人で3月2~13日にイギリスやスペインなど欧州5カ国を旅行。帰国後、4人のうちの2人(いずれも20代男性)は28日までに愛媛県と石川県で陽性が確認され、残る2人のうち京都市内在住の1人は21日から発熱など症状が出て、29日に感染が確認された。28日に感染確認の女性も京都産業大生

 この3人は19、21、22日にそれぞれ、京都市内の飲食店でゼミの卒業祝賀会やサークルの懇親会に出席。このうち21日の会合で愛媛県の男性と同席した市在住の3人と井手町在住の1人の陽性が確認された。

また、28日に感染が確認された宇治市の20代女性も同大学生で、石川県の男性と接点があったことが分かった。

 市や府はこのほかにも、卒業旅行から帰国した4人が接触した大学関連の計47人を濃厚接触者として、検査や健康観察を実施している。うち症状があるのは京都市内の4人を含め府内や他府県に計13人で、検査結果は30日にも判明する見通し。
 京都市中京区の市役所で会見した門川大作市長は「持ちこたえていた状況だったが、重大なクラスターに発展しかねない事例が発生した。非常に危機感を抱いている」と強調。京産大の大城光正学長も、5月4日までキャンパス内への不要不急の立ち入りを禁止し、同10日まで授業を中止するなどの対応を発表した。
 京都市ではこの日、別に市内の大学生の20代女性と自営業の60代男性の感染も判明。女性はすでに感染が確認されている両親の実家に帰省していた。60代男性は海外渡航歴のある人にも接客する仕事をしていたが、詳しい感染ルートは不明という。府内の感染確認は47人、うち市内は32人になった。

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