ED治療薬のジェネリック化で男性の自殺率の低下

うつ病はしばしば性欲の低下につながり、性欲の低下がうつ病と関係しているのか。
しかしながら、男性の悩みの一つにED(勃起不全)がありますが、男性として機能がしなくなれば、男性としてのメンタルが健全では無くなるのは想像はつきます。

スウェーデンで行われた研究では「ED(勃起不全)治療薬の価格低下と使用の増加からメンタルヘルスの改善が見られ、男性の自殺率が低下した」ということが明らかになっています。

2013年、バイアグラとして販売されている治療薬「シルデナフィル」の特許がスウェーデン国内において切れたため、バイアグラの価格が12錠当たり約1200スウェーデン・クローナ(約1万5000円)から約300スウェーデン・クローナ(約4000円)に大幅に下落。これにより、バイアグラの年間平均使用者数は6万2000人から10万1000人に増加したとのこと。バイアグラの正規のジェネリックも製薬会社から積極的に販売もされています。

「シルデナフィルを使用しているスウェーデン人男性の数は、2007年から2012年まで年間平均62,000人でした。その数は、2014年から2017年の間に101,000人に増加しました。」

カリフォルニア大学バークレー校のラルフ・カタラーノ氏らはこの現象に目をつけ、バイアグラの使用者数増加とスウェーデンの自殺率の関係を調査しました。カタラーノ氏らは、スウェーデンにおけるバイアグラの使用増加率と自殺率が最も高い50歳~59歳の男性を対象とし、スウェーデンの国民健康福祉委員会のデータを基に調査を行いました。

この50歳~59歳を対象として利用としては2つあります。
1.2013年以降、勃起不全治療薬を利用されるもっとも多く増加した年代。
2.統計的にも自殺者が最も多い年代。

カタラーノ氏らはまずボックス・ジェンキンス法を用いて、価格の下落が起こる前、2005年1月~2013年6月の自殺者数をモデル化。このモデルを価格の下落の影響が特に高く現れると考えられる18カ月以内、2013年7月~2014年12月に適用し、期待値と観測値がどの程度異なるのかを検証しました。

その結果、価格下落後の自殺者数の観測値が期待値よりも月平均約65件少ないことが判明。また、他の年齢層の男性や50歳~59歳の女性とも比較したところ、自殺者数とバイアグラの使用者数の相関が見られたのは50~59歳の男性のみだったとのこと。

カタラーノ氏らはこのことから、「バイアグラが悪化した人間関係を性的親密さをもって改善し、メンタルヘルスに良好な影響を与えた可能性があります。薬物だけでなく、カップルのためのカウンセリングや行動療法、休暇法などの公共政策が、パートナーやその周りの人間関係を改善することに役立ちます」と述べました。

Sildenafil and suicide in Sweden
URL:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC8159839/

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