新型コロナウイルスが人体の皮膚に、最長9時間以上生存してしまうという、研究結果が出た。
プラスチックやガラスなどの硬くて滑らかな表面では最長72時間残存は知られている。
10月3日、京都府立医科大学の研究チームは、学術誌「Clinical Infectious Diseases」でA型のインフルエンザウイルスと新型コロナウイルスが人体の皮膚を含めた様々な表面に生存する時間を比較研究し発表した。
この研究チームによると、新型コロナウイルスが人体の皮膚で生存する時間は9.04時間で、同条件でのA型インフルエンザウイルスが1.82時間生存したのに比べて約5倍長かった。
研究チームは、24時間以内に新型コロナウィルス感染が原因で亡くなった人の皮膚サンプルを用いて実験を行いました。
新コロナウィルス患者の皮膚細胞サンプルとインフルエンザA型の皮膚細胞サンプルを混ぜてそれぞれの残存時間を測定したところ皮膚の上に9.04時間残存することが示されたとのこと。
「この結果は、新型コロナウィルスが人間の皮膚の上で(インフルエンザウイルスよりも)ずっと長く安定している」
エタノール消毒で15秒で非活性化
一方、手のエタノール消毒した人体の皮膚では、新型コロナウイルスとインフルエンザウイルスは共に、15秒で完全に非活性化された(死んだ)という結果が出た。
研究チームは「人体の皮膚に9時間生存する新型コロナウイルスは、インフルエンザウイルスに比べて接触による伝染の危険が高く、大流行が加速する可能性がある」とし「新型コロナウイルスの感染拡散を防ぐためには、適切な手の衛生管理が重要だ」と結論づけた。
これはインフルエンザウイルスの約5倍ほどで、「手洗い」などの衛生守則が伝染予防に与える影響が大きいことを示唆している。
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